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「……イッたん?」
「イッてへん……けど」
そう言って聖護は否定したけれど、切羽詰まった様子なのは耳に流れ込んでくる荒い息で容易にわかった。
「菫梨くんズルい……」
「いっつもお前にされてること仕返しただけやし」
ぐったりと弱りきった聖護の姿が新鮮で、ついつい笑ってしまう。
けれど余裕を見せられたのはそこまでで、すぐに形勢はひっくり返ってしまった。
「なっ!?……ちょっ、あっ……」
「これ一緒に握ってて」
自分と聖護のものを強引に握らされ、逃げられないようにとその上から聖護の手が被さる。
「何すっ……や、あっ」
「布団までもちそうにないから……一回イカせて……っ」
聖護に促されるまま動かすしかない手は水面を揺らした。
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