第16章

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上品で落ち着いた赤だが、布のもつ光沢が華やかで魅力的なパーティドレス。 「これくらい着たらどう? あなた、地味だけど造作は悪くなんだから。髪をアップにして、デコルテにはなにもつけずに赤い石のついたドロップ型の長いイヤリング、とか。いいんじゃない」 鏡に映る栞を見ながら、エステラは簡単にコーディネートする。 そんなことをお世辞でも言われたら、思わず想像してしまうではないか。 もしこのドレスを着て、婚活パーティに出席したら。 最初に見たカイトのように、人目を引くことが出来るだろうか。
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