第16章

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栞は喜びはしゃぐエステラの姿を見ているだけで楽しかった。 そんな感じでいくつかの路面店をひやかし、アーケードを抜けファッションビルに入った。 幸い彼女のことに気付く人は誰もいなかった。 そんなものなのかもしれない。 目はくっきりとした二重瞼だが、鼻と口は小さくてやさしい印象の顔立ちだし、なにより彼女が本当に輝くのは歌を歌っているときだ。 そうでないときは、ごく普通の女性。
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