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次の日の朝会社に出社すると、神崎さんはすでに出社していて、いつものように元気に明るく挨拶してくれた。
「若林君、おはよう!」
僕は、神崎さんの笑顔とこの一言で何故か元気が出て、今日も1日頑張ろうという気持ちになれるのである。
僕は、少しずつ神崎さんのことが気になる存在になっていった。
神崎さんは、時間があるときは、時々僕の席に来て、仕事で困ったことはないかと、気にかけて質問してくれたりした。
夜、残業していると、神崎さんは必ず、
「何か手伝おうか?」
と声をかけてくれた。
こんなちょっとした気遣いが僕は嬉しくて、何となく幸せだなと感じるようになっていた。
ある日、明日までに提案書を作成しなければならず、今日は徹夜を覚悟していたら、神崎さんが声をかけてくれて一緒に手伝ってくれることになった。
神崎さんは、自分の上司に掛け合って、僕の仕事をヘルプすることについて許可を得たようだ。
僕は、仕事が少し切羽詰まっていて、精神的にも焦って余裕がなかったが、神崎さんは冷静に僕にアドバイスしてくれた。
結局この日は、朝まで完徹で、朝やっと提案書が完成した。
僕は、疲れてヘトヘトだったが、神崎さんは嫌な顔ひとつぜず、また、疲れた顔ひとつせず、朝まで僕に付き合ってくれた。
僕は、神崎さんに頭が上がらない思いだった。
僕は、神崎さんに声をかけた。
「神崎さん、本当にありがとうございました。
今度お礼に、ビールおごります!」
すると神崎さんが、
「ホント、やった~」
と元気に笑顔で答えてくれた。
この神崎さんの笑顔を見て、僕もとても嬉しくなり、徹夜明けであるにもかかわらず疲れは吹っ飛んでしまった。
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