キャンディパニック!

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地下通路は人気がなかった。 まだ時間が早いためかもしれない。 静かで周りが薄暗い。 俺の足音が響きわたるが、なぜかスズカの足音はしない。 相変わらずピンとした姿勢で歩き続ける姿を見ているとスズカがユウキのほうを見てきた。 見えないが視線は感じるらしい。 (どうかした?) (いや、何も…そういえばキャンディパラダイスの新商品って?) (…今日と明日限定のキャンディだよ。前に宣伝していたから覚えてる。ハッカのように透明で、爽やか。しかも甘いんだって) (…) ハッカ、爽やか、甘い。 何かその飴知っているような気がする。 ポケットに手を入れると昨日の飴の包み紙がクシャリと音を立てる。 (包み紙は何色?) (……確かミントグリーンだったかな。ミントグリーンのホワイトのストライプ) ポケットから昨日の包み紙を取り出してスズカに見せる。 薄暗いためツーケイで光を当ててちゃんと見えるように。 (こんな感じ?) スズカは俺の手にあるツーケイと飴の包み紙を見てギョッと目を丸くした。 「まさか」 「…ハッカで爽やかで甘かった。おいしかったなぁ…」
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