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思わず目をこすってもう一度鏡を見るが自分の姿はどこにも映っていない。
そうか、夢なんだなー。
小さく笑い声をあげて自分の頬をつねる。
「…痛い…?え、痛い」
頬を思いっきりつねっても、足を壁にぶつけても痛い。
もう一度鏡をじっくり見る。
何も映らない。
ってことは、
「現実ー!?」
なんで、どうしてとバタバタと部屋と洗面台を行ったり来たりしていると、急にヒヤリと冷や汗を背筋が流れた。
「…ユウキ、うるさい…」
ゆっくりと後ろを振り向くとまるで吹雪を纏いながら歩く雪女のようなスズカがこちらを睨んでいた。
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