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話を聞き終えたスズカはユウキがいる方向へと目を向けてため息をつく。
「なるほどね、マッキー先輩が。知らない人にもお菓子もらって食べるユウキなら仕方ないね」
「お、俺だって警戒するから!」
「いや、してないし。だから引っかかるんでしょ」
「うっ!」
「この際どこかフラフラしないほうがいいんじゃない?幸いどこにも行かなくていい日だし」
確かにそうだ。
だから俺もほっとして部屋に帰ってきたんだけど。
「これ」
ユウキはポケットに入れておいたツーケイの画面をスズカに見せた。
『グッモーニン、ユウキ!今日暇なんだよね?キミ達。
だからちょーっと頼んでいいかな?キャンディパラダイスに新商品が発売されたらしいだ!買いに行きたいんだけど、ゾミィが仕事抜け出したら怒るからー、お願い!新商品5袋買ってきてちょーだい!』
さっき確認したらマッキー先輩のお願いメールが来ていた。
スズカはこの文章を見た後、カップに入った紅茶を飲んで手を振った。
「いや、俺1人じゃ無理!」
「そんな面倒なことに巻き込まれたくない。却下」
キャンディパラダイスとはお菓子を販売している店だ。
ここ、スターシティにしかない専門店で他の地方からもわざわざ多くの人が来るほど人気だ。
スズカも前にその店のお菓子をもらってからよく買いに行っている。
「透明人間の俺が行ったら捕まるって!」
「えー…」
「それにメールの内容にキミ達って書いてるし、スズカも含まれてるだろ?」
スズカはため息をついて紅茶を飲み干した。
「…今度」
「うん、買ってくるから」
交渉確立。
また今度スズカの好きなお菓子たくさん買いにいこ。
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