始まり

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「あ、ぁ ―― も、やだって……止めてよ」   相変わらず迫田のセッ*スは自分本位で暴力的だ。   倫太朗が本気で嫌がっても、治は一向に聞く耳を   持たない。 「んン、おま ―― ホント、しつこい……」   途切れ途切れの声で訴えても   治は夢中で倫太朗の体を貪る。  「あぁ、うっせぇ。ちくしょう……お前んナカ気持ちイイ  んだよキツくて、狭くて……女とは違う」   腰を倫太朗のお尻へ向けて激しく打ちつけながら、   その項や背中へもねちっこい舌を這わせる。   (ウゲッ、気持ちわるぅ~~っ) 「じゃあ、女にヤラせてもらえばええやん」   もう疲労は極限で自分の声も弱々しい。 「嫌だってんだよ。無理矢理ヤったら、半分も挿れてねぇ  のに泣き喚きやがった」   どうせこいつの事だ。   ロクに解しもしない、濡らしもしないで、   いきなり突っ込んだんだろう。   男同士の性行為で使うココは、元来そうゆう用途で   使う所ではないのだから。   女の*のように自然にゃ濡れないし、   指1本でも挿れるのは物凄く大変なんだ。 「へっ! ア*ルセッ*スに嵌ったのかよ」   半ば犯されるように抱かれながらも、倫太朗は   精一杯の憎まれ口を叩いた。 「マジうっせーよ倫、てめぇは大人しくケツ差し出して  りゃあいいんだ ―― ハァハァ……ん、そろそろ、  イク、ぞ……」   荒い息で自分勝手に腰を振る欲情魔に抱かれている   自分……。   体だけでも満たされたくて、何かから逃げるように   セッ*スしてきた。   実際、肌を寄せ合うと幾らかの満足感は得られた。   だけど……やっぱり、何でもいい訳じゃない、   誰でもいい訳じゃないんだ。
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