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「本当にありがとうございました。」
私も思わず御礼をした。
「ははは、君もホント毎日お見舞いきてたね。
庄司君もこんなカワイイ娘に毎日見舞えてもらえて幸せだね。」
「へっ……へへっ……」
庄司ははにかんだ顔で笑いながら頭を掻いた。
と、医者が私をみて急に真面目な顔になった。
「さて……これから庄司くんの記憶が戻るかどうかはあなたたち次第だ。
私たちが検査してみたところ原因は内的なものだ。
ならばいつもの日常に戻った途端に記憶が戻る可能性が高い。」
その言葉は私にはとても重かった。
「はい……」
私は搾り出すように返事をした。
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