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「庄司………?………っい⁉」
私は急に体をなにかに包まれた。
それはとてもあたたかいもの………
私の心をあたためてくれるものだった。
私の身体は庄司の身体に包まれていた。
「ちょっ❗ちょっと❗どうしたの⁉」
しばらくの沈黙のあと庄司は口を開いた。
「オレ………記憶ないから………ないけど…………
こうしなきゃダメだって気がしたんだ。」
庄司…………
前の記憶がなくても庄司は庄司なんだ………
再び庄司は私を抱きしめたまま口を開いた。
「不思議だな。」
えっ?
「なんか記憶があったころのオレが体を無理矢理動かしてるみたいだ。」
庄司は笑っているのか泣いているのかよくわからない表情をしていた。
ただ………庄司も私も胸の鼓動が大きく早かった………
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