唇が触れるまであと五秒
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「え、ちょっと、まって……!」 「じゃあこれから五秒後にキスするから、それまでに考えて?」 吐息だけで甘く囁かれ、ごくりと唾を飲み込んだ。 焦らすようにゆっくりと、綺麗な唇が近づいてくる。 唇が触れるまであと五秒。 そんな短い時間じゃ、この難問の答えなんて出せるわけがない。 私は考えることを放棄して、ぎゅっときつく目をつぶった。 【END】
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