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「ほっといて」
「振られるたびに呼び出される俺の身にもなってほしいよ」
「かわりに村瀬が振られた時は、私が慰めてあげるから」
「ほんとに?」
「まぁ、村瀬が失恋することなんて、めったにないだろうけど」
いつも周りに女の子をはべらせて、キャーキャー言われている村瀬を振るような勇者はそういないだろう。
この綺麗な顔と優しい笑顔と甘い声があれば、大抵の女は簡単にノックアウトだ。
「俺、いっつも失恋してばっかりなんだけど」
「うそだぁ」
村瀬の言葉に顔をしかめる。
こいつが失恋なんて、ありえない。
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