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「うん? え? 久也? 何がどうなって」
「では伝えるぞ」
問答無用で、巫女姫は話し始めた。なので拓真は静聴の姿勢に入った。
*
――異邦人たちよ、そなたらの胆力に感謝する。
――端的に言うと、やらねばならぬことは以下の通りじゃ。そなたらが同意すればの話ではあるが。
――まずは特異点を通らずに、肉体から精神を飛ばす。そなたらは向こう側で目標を補足し、機を見極めればいい。わらわの計らいで、五秒の間だけならば実体化できる。
――五秒の間に捕獲できれば、特別に「道」を開こう。
――あの男を連れ戻せ。連れ戻して、命を絶て。
――その後にわらわが特異点を消滅させれば、それですべてが収束する――。
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