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「呆れた……」
滅多に笑顔を見ないと
思っていたが。
「呆れたよ、本当に」
「おい、何だよ」
こんな時に
心底楽しそうに笑うんだ。
この人は――。
「今までどこに?」
ようやくベランダから立ち上がり
部屋に戻って濡れたローブを脱ぐ僕に
「仕方ないだろ?九条敬の奴、天使の顔して神の住処を燃したんだ。後始末が色々とややこしかったのさ」
今回ばかりは
さすがに戯れが過ぎたと言いたげに――。
征司は肩をすくめて見せる。
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