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「え……」
まるでプロポーズでもするように
片膝をついた体勢を取ると。
「何と言って謝ってほしい?」
すくい上げた僕の爪先を
立てた方の膝にそっと乗せた。
本気か――。
征司は口元に甘い笑みを湛えたまま
真直ぐ僕を見つめている。
「えっと……」
僕は悪い頭を捻って考えた。
「それじゃこう言って」
普段王様が絶対に口にしないであろう
屈辱的な言葉を並べた謝罪文を。
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