episode181 アドニスと王様
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まさに 腰が抜けたという表現がふさわしい。 「さて、本当にそろそろ行かないと」 征司が立ち上がると 入れ替わり。 僕はそのまま へなへなと床に座り込んでしまった。 鏡の前。 髪をかき上げ 羽織った上着の肩の線を 几帳面なほど整える征司の姿はもう いつもと寸分違わぬそれで――。
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