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『おかえり、メンディー』
『これアンナさんに頼まれた物買ってきたから』
メンディーが言うとリョウタが買い物袋を受け取り、ありがとうと言うと袋を抱えてキッチンへと姿を消す。メンディーはその間に談話室を出て行った。
『リュウトは遅くなるのかな』
ユウタが言うと戻ってきたリョウタがソファーに腰を下ろした。
『仕事ってわけじゃないみたいだから、そんなに遅くならないと思うよ。リュウトが帰ってきたら夕食にしよう』
しばらく彼らは談話室で話をして過ごす。リョウタはメンディーと共にキッチンに姿を消していた。
外が暗くなってきた頃、レオが唐突に声を上げた。
『お腹空いたー』
『リュウト、遅いね。どこに行ったのかな』
皆がリュウトの帰りを待ちわびていると扉が開いた。すると黒髪の男が雨に濡れたコートの袖を払いながら部屋の中に入って来た。
『お帰り、リュウト』
『雨降ってきたの?』
リュウトはそれに答えず、ちらりと視線を向けておどけた表情を作った。
『風邪ひかないようにね』
リョウタがタオルをリュウトに渡す。
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