第1章

7/8
前へ
/50ページ
次へ
『サンキュ』 『シャワー浴びてきなよ。食事の支度しておくから』 『ああ』 リュウトはタオルを頭にかけて部屋を出て行った。その後姿を見送ったレオが天井を見上げた。 『ご飯、まだ―』 リョウタはレオの隣に座ると頭をぽんぽんと叩く。 『もう少しの我慢だよ』 『お腹空いたよ―』 そう言いながらレオはリョウタの膝に頭を乗せる。そんな二人の様子を見て 『恋人か!』 ハヤトがツッコみを入れた。 少ししてリュウトが戻ってきた。髪はまだ少し濡れている。 『ちゃんと乾かしてきなよ』 そう言われたリュウトはレオに視線を向けると 『レオのお腹が限界だろ?』 と、にっこり微笑んだ。レオはすでに立ち上がってキッチンに向かっている。みんなもその後についていった。 『リュウトは優しいね』 呟かれた言葉に何故かリュウトは瞳を伏せた。 『リュウト?』 『腹へった』 リュウトは顔を上げるとリョウタにそう笑いかけた。 『行こう』 二人は一緒にキッチンへと向かっていった。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加