103人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
後ろから抱きしめられる形になって、翠くんが私の肩に顔をうずめる。
肩と首元と、お腹に巻き付いた腕から翠くんの体温が伝わって来て、私の体温もぐんぐん上昇する。
「ど、どしたの?」
「ん~……」
やば、声、裏返った。
おかげで余計に体温が上がった、気がする。
「美青……」
耳元で、ちょっと掠れた声で名前を呼ばれ、思わず身体に力が入る。
「こっち、向いて?」
「……」
懇願するように囁かれればもう、私はその声に従うことしか出来ない。
最初のコメントを投稿しよう!