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ゆっくり後ろを振り向くと、切なそうに目を細める翠くんと目があって、心拍数が上昇する。
「……っ、ん」
あっ、と思った時には、唇を奪われていた。
何度かそっと触れた後、少しだけ空いた隙間から舌が滑り込んでくる。
「んっ……あ」
「ん……」
まだ慣れない深いキスに、必死で翠くんの制服にしがみつく。
やけに静かな空間に、やけに音が響いて羞恥心をあおる。
翠くんと初めてキスしたのは、付き合って半年したくらいだった。
最初はあんなにぎこちなくて少し震えていたのに、いつの間にかこんな大人なキスができるようになっている。
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