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「は!?“私をあげる”!?」
浅黄の声が、人気のない廊下に響いた。
「ちょ、浅黄!声響いてるから!」
「あ、ごめん……」
口の前に人差し指を立て、慌てて浅黄を黙らせる。
――昼休み。
私たちは特別教室等の階段に腰掛け、お弁当を広げていた。
「にしたって、どういうことよ?“私をあげる”って……」
声のボリュームを落として、浅黄は眉間にしわを寄せた。
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