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自分で言ったくせに、“私をあげる”という言葉に顔が熱くなる。
「だからね?バレンタインに、チョコだけじゃなくて私をあげるのはどうかなーと……」
恥ずかしさに、語尾がどんどん小さくなっていく。
バレンタインに、翠くんにあげようと私が考えたもの。
それは何を隠そう、“私”だった。
「それってはっきり言うと、“大人の階段上る”ってこと……よね?」
浅黄の言葉に、またしても顔が熱くなる。
「なるほどねぇ。それで?どうしたいと思ってるの?」
私は恥ずかしさをこらえながら、計画の全貌を浅黄に打ち明けた。
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