リベンジの冬、バレンタイン。

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「ごめんね、寒い中来てもらって……」 「ううん、俺も会いたかったから」 「っ!」 いきなりさらっと甘い言葉を言われ、打ちのめされそうになる。 自分の部屋に向かう途中、翠くんがぐるっと辺りを見回してから私の方を見た。 「あれ?おうちの人は?」 「あ、今日はみんな出掛けてていないの」 「ふーん、そっか……」 目を泳がせるようにする翠くん。 「何か用でもあった?」 「あ、いや、そういうわけじゃないんだけど」 困ったように笑う翠くん。 ……どうかしたのかな?
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