リベンジの冬、バレンタイン。

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*** 部屋に案内して、マグカップに入れたお茶を出す。 それを受け取ると、翠くんは温まるようにそれを両手で持った。 「なんか、美青の部屋来るの、久々だね」 「うん、そうかも」 確かに、私が翠くんの部屋にお邪魔することはあっても、翠くんが私の部屋にくることは少なかったかもしれない。 勧めた座椅子に深く腰掛けて、お茶を飲んでいる翠くん。 渡すなら、今がチャンスかもしれない。 「あ、あのね、翠くん」 意を決して、私は翠くんの方に用意していたものを差し出した。
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