リベンジの冬、バレンタイン。

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いくら特別な日にしたいからって言って、ちょっと早まり過ぎたんだ。 ガトーショコラをあげるだけにしておけばよかった……。 ……なんて後悔してもしきれない。 「美青」 いたたまれなさに顔を上げられないでいると、翠くんに名前を呼ばれた。 「……はい」 恐ろしいくらい赤くなっているであろう顔を手で覆いつつ、恐る恐る顔を上げると、真顔であたしを見下ろす翠くんと目が合った。 どうしよう……。 とてつもなく罵られるとかからかわれるとかウザがられるか……と、次にくる展開を予想していると。
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