リベンジの冬、バレンタイン。

「今日はうちで勉強していく？母さんが昼用意してくれるって」

「すいません、いつもいつも……」

補習が午前で終わった時は、問題を出してもらうだけでなく、家庭教師のようなことまでしてもらっている。

「ごめんね、翠くんの勉強の邪魔しちゃって……」

翠くんの勉強の邪魔をしちゃいけないと思いながらも、結局お世話になってしまうんだけど。

けど、おかげで化学はだいぶ解けるようになった。

「いいよ。……だって美青と同じ大学、行きたいしさ」

少し照れながらそう言う翠くんには、正直、感謝してもしきれない。