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「先生、ご主人が来られました」 「間に合って良かった」 「先生、美瑠は大丈夫なんですか?」 「落ち着いて下さい」 「麻人さん…」 「美瑠ちゃん、ごめんね側に居れなくて」 「麻人さん…お仕事…」 「こんな時に仕事なんて心配しなくていいから」 「…何言ってるんですか…イタッ…」 「喋らなくていいから」 「お仕事は大事でしょ…イタッ…あー痛いです」 「え、え、僕どうしたらいい?」 「手を握ってあげて下さい 窪田さーん、まだ力まないで」 「…はい…」 「ゆっくり息を吸って」 男って無力なんだね 美瑠ちゃんの手を握ってる事しか出来ない 「麻人さん…」 「ん?」 「来てくれて…ありがとう」 「側に居るからね」
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