*:。 魚籠の水魚 ・゚:*:・'°☆

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僕のちょっとした変化なんて、教授にすれば目につきやすい変化だったのだろう。 次に教授のもとに行った時から、教授は僕と先生を二人きりにして部屋を出て行った。 「どうして出て行ったの?」 僕は嬉しい反面、この露骨な行動に不気味さを感じて先生に訊ねた。 「水月くんに口先だけの嘘は通じないからね。君は他人を見てないようで見ている……だから私も、君の前で嘘は言わない」 「……」 「その方が都合がいいと判断されたからだよ。水月くんはどうやら私に対しては、少なからず良い印象を抱いてくれたようだと教授はおっしゃった。私になら、殻を破った姿を見せてくれるんじゃないかとね」 苦し気に笑顔を作る先生は、きっと悪い人じゃない。 人間の欲望や汚れた部分を、たぶん見るのが嫌いなんだね。
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