*:。 魚籠の水魚 ・゚:*:・'°☆

14/23
前へ
/27ページ
次へ
「合わない……空気に…」 「空気?」 「あなたは……染まってない」 一瞬、二人の間の時間が止まったんだ。 「私も染まるかもしれないよ……染まらないと、生きられない時もあるから」 「僕にはどうでもいい……」 僕がそう言うと、教授が嬉しそうな顔で部屋に入ってきた。 「やはり、君の記憶力は素晴らしい。他にももっと試してみたいんだが、どうだい?」 ニヤニヤ笑う教授の髪が嫌で、僕は黙って下を向く。 「私はデータさえ手に入ればそれでいい。君が黙っていようが、非協力的だろうが、私の友人で君の保護者であるお祖父さんは協力的だからね。能力と身体の成長など、調べたいことは山のようにあるんだ」
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加