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僕の親は、僕が幼い時にいなくなったらしい……
と、祖父母がそう言っていた。
厳格な昔気質の祖父と、そんな祖父に従う良妻の祖母。
そして、父親の兄夫婦と子どもたち。
僕はそこに仕方なく引き取られたんだ。
両親がそうだったからか、あの家で僕の居場所を感じられる場所はなかった。
僕自身の性格が災いしていたと言うのもあるかもしれない。
一言で言えば可愛いげがなく、いつも逃げるように家の隅にある落ち棟の物置きで、畳一枚分程度の空いたスペースに新聞紙を敷き、小さく丸くなって寝転んでいるような子どもだった。
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