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莉乃は感情を抑える事になれてしまい。
この人のように自分の感情を表面に出すことが出来なかった。
「もうあきらめて、あの人はもうあなたのもとには永遠に戻らないから」と言い残すと、冷たい表情をしてその場を離れる莉乃。
ゆかりは、まだその場に立ち止ったまま泣いていた。
まるで子供だ。
そう莉乃は思った。
帰った莉乃は、リビングでコーヒーを飲みながらテレビを見ている康介を見て声をかける。
「康介、何故、不倫なんかしたの。私では不満だったの」
「莉乃、君の事は愛しているよ。たまたま、浮気しただけだよ。それは認める。でも君と別れる事はないから安心しなよ」と高飛車な物言いを言う。
夫の浮気に三下り半を下すのは私の方なのに・・・。
悔しさがこみあげてきた。
「康介、これからどうするの、あの人の事」
「莉乃私は・・・」黙っている康介。
莉乃はその時ゆかりの身体の相性が良いと言う言葉が頭の中を駆け巡る。
莉乃はかまをかけてみた「康介、私達には子供がまだいないでしょ。今なら、お互いに綺麗に別れられるわよ。そしてお互いに好きな相手を見つけて出直すの。いい考えでしょう」とにこやかに、しかし、目は決して笑っていない。
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