心の色

忘れられない1日

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「おはよー」

「あ……おはよ」

集合場所の駅前で待つこと30分。彼女がやってきた。

駅前という人通りの多い場所、加えてクリスマスという記念日があいまって、待ち時間の間カップルがそこら中をイチャイチャ行き交っている。

待っている間は早くその場から逃げ出したかったが、そんな気持ちも彼女と会うと消え去っていた。

普段より一層キラキラして見える彼女と並んで、目的地へと歩き出す。

心はそわそわ、身体もそわそわ。

最初に行くのは水族館。

中に入って真っ先に見えたカワウソコーナーでは、カワウソが水に潜っていて全く見れなくてヤキモキしたが、ペンギンやイルカを見てはしゃぐ彼女を見て胸をなでおろしたりした。

ラッコの可愛さに笑顔がほころび。
クラゲの優雅さに目を奪われ。
ジンベエザメの雄大さに圧巻される。

そんな彼女の横顔を、ずっと眺めていた。