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. どうやったって芹沢さんの意見は変わらないらしい。 一度目を付けられた駒乃が問題なく過ごせるようにしてやりたい。 「っな!芹沢さん、アンタ何言ってんだ。 女なんざ入れてどうする。」 足手まといだとでも言うように、土方が吠えた。 「見目に囚われるな。沙霧は女では無い。 剣に覚えのある者だ。」 何故、気が付いているはずなのに平然と誤魔化して、それを真実だと告げたのか。 解らない事だらけだ。 こんな形(ナリ)している時に、説得力もあったもんじゃない。 私を一瞥し女将さんへと視線を向けた土方。 「女将。この話は本当か。」 「そうや。 沙霧はんはうちの用心棒してくれてはる。 恥ずかしい話やけど、人数足りへんかって女装してもろてましたんや。」 「………ほう。」 ん? てっきりこの場で脱げやら証拠を見せろだの言ってくると身構えていたのだけれど。 吠えたわりには妙にあっさりと受け入れた土方には違和感を覚える。 「剣に覚えのある方ならいいんじゃないです? 即戦力なら近藤さんも喜びますよ。 それに芹沢さんが腕に覚えがあるって認めているんですよね?」 目を輝かせて興味有りありと見てくる この男に関しては多分、本音は後者だと思う。 「そう誰彼構わず入れりゃいいってもんでもねぇだろ。」 「今は内側を固める時期だと、自分で言ってたじゃないですか。 それに角屋の用心棒なら間者の可能性も低そうですし。 まぁ、その時は斬ればいい話ですけどね。」 涼し気な顔をして、なんと物騒な事を言う沖田。 変な感じがして苦笑いが溢れた。 「まともに刀扱えるやつが欲しいのは事実だ。 だか、女将が大事にしている奴を俺らの独断で引き抜くのは無粋だろうが。」 「・・・ですよね。」 正論を突きつけられがくりと項垂れた沖田。 当事者をよそになんとやら。 人の意見も聞かずに斬るだの駄目だの話を進める人達だな…。 だなんて、もはや客観的に見ていたけれど 「で、沙霧。自分の身の振り方は決めたのか。」 芹沢さんの一声で意識をそちらへと戻し 「ええ。」 はっきりとした口調で返答した。 「・・・ほう。で、お主の答えは。」 芹沢さんは煽るように目を細め私を見据える。
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