第1章

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そこは僕たちがよく行っていたレストランだった。 電話とメールの意味を考えて、高揚感に包まれながら急いでそこへ向かう。 レストランに入るとそこには彼女がいた。 いつもよりもずっと綺麗な服を着ていて、綺麗だった。 声をかけると、横に座るように促される。 待ってるって言ったのに何で来なかったのか問い詰められた。 さよならなんて冗談だって気づかなかったのかとも言われた。 そういえば、昔こういういたずら好きだったなというのを思い出した。 彼女の相手をしていたが、いい加減気になったので聞いてみる。 正面には男の人はだれなのかと。 少し照れくさそうな彼女から、その人の紹介をされる。 この度結婚することになった旦那さん、と。 ぽかんとしてしまったが、お互い挨拶をして。 三人で会話をしていると、かなり良い人だというのがわかった。 彼女はずっとアプローチされていたらしく、迷っていたらしい。 でも彼の熱意に押される形で、結婚を前提に付き合う事になった。 部屋の荷物が無くなっていたのはそういう事だと説明された。 全て納得の行く話だったので、遅れた事を謝り、改めてこちらからもお願いした。 姉さんをよろしく、と。
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