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西宮には部屋でゆっくり休めと言われたが、それよりも俺は早く直江に会いたくて仕方がなかった。 直江に会えない間、本気で直江不足で死にそうだった。 必死に写真を見ることで、耐え忍んできたが、やっぱり本人には敵わない。 だけど今日、やっと会えるんだと思うと胸が踊った。 誰かのことを考えるだけで、こうも幸せな気持ちになるなんて、直江に会うまで、俺は知らなかった。 無意識に鼻歌を歌いながら、少し早いが、直江に確実に会えるだろう学食に俺は向かった。 学食に入ると中に居た生徒がざわついた。 周りを見ると一様に俺を見ていて、何かコソコソと近くにいるやつと話し出した。 この状況には嫌でも慣れた。 だけど今でも孤独を感じる。 コソコソと言っている内容は悪いものではないんだろうが、それでもこうもあからさまに距離を取られると傷付く。 特別扱いなんて本当はされたくない。 気さくに声を掛けてくれる人が欲しい。 落ち込みそうになった時直江の顔を思い浮かべるのは、もはや俺の癖になった。 直ぐに周りの声や視線がどうでもよくなり、適当に注文して席に座った。 相変わらず四方八方視線を感じるが、もうなんとも思わない。 早く直江来ないかなぁと食事を進めつつ学食の扉を見ていると、ある人物が学食に入ってきた。
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