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俺は会計の西宮さんとは面識がないけれど、花守が西宮さんと仲が良いので、たまに西宮さんの話が出る。 俺が会長にストーカーされるようになってから西宮さんの話題が増え、随時西宮さんから花守に伝えられた情報が俺へと届いてくる。 花守に会長の話をしたいと言い、直ぐさま事の次第を知っていそうな西宮さんに花守は連絡を取ってくれていた。 「君が直江くんかー、いつも会長が迷惑かけてるみたいでごめんねぇ」 「迷惑は特にないですし、大丈夫ですよ」 誰も人が居ないので、寮の入り口付近で数分間西宮さんと軽い自己紹介や雑談をし、早速本題へと移した。 「ここ数日の会長が変に思えるんですけど、西宮さんは何か知ってますか?」 「んー、俺もわかんないんだよねぇ…新歓が終わった後までは普通だったんだけど、次の日からはもうあんな調子ー」 きっと西宮さんなら知っているだろうと思っていたが、どうやら西宮さんも会長に何があったのかはわからないらしい。 西宮さんも会長を心配して、何があったのか聞いてみたが、会長はため息をついて「…いや、なんでもない」と言って、何も答えてくれなかったと、西宮さんも落ち込んでいた。
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