1503人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「こんなところで集まって、皆で何やってんの?」
俺等以外の声が入ってきたことに驚き、3人で声のした方へと振り向くと、そこには我がクラスの委員長が立っていた。
「おっ、結城(ゆうき)じゃん。久し振り!直江から聞いたけどお前が委員長やってんだって?大丈夫かよ」
「早速新歓の書類を出し忘れた」
1~2年は俺と花守と委員長の3人はずっと同じクラスだったが、3年になって花守だけが違うクラスになった。
どうやら2人は終業式振りの再会だったらしい。
何処か誇らしげに委員長は「書類を出し忘れた」と言い、全く反省しているように見えず、文句を言おうとしたが、その前に西宮さんが大きな声を出した。
「あーー!!!君が会長のクラスの委員長くんかぁ!本当、次からは気を付けてよねー」
「はい…すみません」
西宮さんに怒られ、途端にショボくれた委員長を見て、花守が堪えきれず吹き出した。
それに釣られて俺と西宮さんも笑った。
「うう…既に1回会長に怒られてるし、次は気をつけるよ」
「…はは、既に会長に怒られ済みかよ」
いい加減笑うのやめろよと言っていた委員長だったが、何か思い出したのか、「そういえば!」と言って俺を見てきた。
最初のコメントを投稿しよう!