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「ちょっとー!直江くんからのプレゼントが嬉しいからってぇ、俺の髪ぐしゃぐしゃにしないでよー」 言葉ではそう言いながらも楽しそうに笑う西宮の頭を、さらに撫でてやった。 「西宮ばっかズルくないですか!?僕達だって落ち込んでる会長のことを心配してましたよ」 「っ!?突然押さないでよ、副会長ぉー!」 「元気になったようでよかったです」 「やっぱり直江先輩関連だったんですね」 ずっと沈黙を守っていた他の連中は西宮を押し退け、俺の前へとやって来た。 気付けてなかっただけで、こんなにも想われてたのかと思わず口元が緩んだ。 「お前等もありがとうな。一人一人撫でてやるから頭出せ」 大人しく出してくる姿に、さらに頬まで緩んだ。 今までずっと自分の殻の中に篭り、『特別扱いなんて嫌だ』と周りを見ようとしてこなかったが、こんなにも想われていたとは…… 落ち込んでる姿なんて恥ずかしくて、落ち込んでるのがバレないよう自分の中で消化してきたが、直江を好きになり、いつもの自分を保てなくなった。 そのボロからやっと気付くことができるなんて、思ってもいなかった。
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