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「あっ、そーだ会長!直江くんがクッキー作ってる写真見たくなぁい?」
「はぁ!?……そんなの、見たいに決まってる」
「ふふー!エプロン姿でー、しかも動画もあっちゃったりする」
直江の写真というだけでも希少価値があるのに、その上エプロン姿の動画付きだと!?
西宮にくれるよう頼み込むと、『じゃあこれあげるからぁ俺がクッキー食べちゃったことをチャラにしてー、明日には学校もちゃんと行くんだよ』と約束されられた。
そんなこと気にしなくていいのにと俺は笑い、西宮にしっかり『お前は何も悪くない』ということを伝えると、目に見えてホッとした顔をされた。
直江からのクッキーは今まで食べたどの食べ物よりも美味しく、思わず固まると、役員達に笑われた。
「僕達が説得してようやく食べさせたら今度は硬直するなんて、これ以上笑わせないでください」
「俺も1枚食べていいっすか?」
「会長って本当はこんな人だったんですね」
「会長よかったねー」
本当は食べずに部屋に飾っておこうとしたが、それを全力で止められたので、サイドアングル、ローアングル、ハイアングルと色んな角度からクッキーの写真を撮ることで我慢した。
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