ストーカーさん、こんにちは。

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新入生歓迎会という名の立食パーティーが終わってすぐ、俺はスーパーへと足を伸ばし、ある材料を買った。
混ぜて捏ねて焼いて、そんな簡単な作業で完成してしまったそれを箱に詰め、俺はある場所へと向かった。

「おっ、直江じゃん」
「あれ？委員長。委員長こそこんな所で何してんの？」
お昼をちょっと過ぎた時間に終わった立食パーティーは、そのあと部活動見学になり、関係ない生徒は終わったら寮へと帰る。
確か委員長は部活に入ってなかったし、部活棟や委員会棟があるこんなところへ何しにきたんだろうか。

「んー…これから生徒会室に書類出し行くところ。直江は？」
我がクラスの委員長は大雑把のめんどくさがり屋だと有名だ。
そんな委員長がわざわざ生徒会室に書類を出しに行くなんて……
今までの委員長を知っている分、思わず『やれば出来るじゃないか』と少し見直した。

「俺も丁度生徒会室に行こうかなって……」
「マジか。じゃあこの書類もついでによろしく！ いやぁ新歓前に出さなきゃいけない書類出すの忘れててさー、どうしようかと思ってたんだけど、直江に出してもらえば多分怒られないな」
突然のことに驚いている俺に気にせず、本当に良かったーと言って帰っていく委員長の背中を見て、大きなため息をついた。

委員長を少しでも見直した俺がバカだった。
やっぱ委員長の大雑把のめんどくさがり屋は筋金入りだ。

新歓前に出す書類を今更出しても意味あるのか疑問なところだが、頼まれてしまったものは仕方ない。

書類を手に、俺は生徒会室へと向かった。