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「今、20ページやってる」
「……ああ」
くっつけると目に見えて会長が固まってしまった。
緊張してるのがわかり、少し笑えてしまう。
なんでこんな平凡な俺に緊張するんだかと思い、思わず小声で「会長はなんで俺のことストーカーしてたの?」と聞いてしまった。
すると前を向いたまま会長は再び固まった。
しばらくしてノートへ板書しながらもポツリと話し始めた。
「……ストーカーをしてるつもりはなかった。気分を害してたなら謝る……すまなかった」
「別に平気。ただなんでかなぁ?って思って、もしかして会長は俺と友達になりたい……とか?」
「……ああ」
ストーカーされてる時はずっと会長は俺を見てくれていたのに、こんなに近くにいる今、会長は一切俺の方へと向いてくれない。
そのことを少し不満に思ったが、友達になりたいのかと聞くと時間を置いてからだが肯定された。
会長が考えていることは残念ながら俺にはわからない。
だけど嫌われていないことに安堵した。
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