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ユキ。
君が俺にしてくれたこと、
与えてくれたことは、いくらでも思いつくのに
俺は、君に何をしてあげられただろう?
今、君に何を言ってあげたらいいんだろう?
・・・何も、思いつかない。
大好きなのに。愛してるのに。
ユキは、やっぱり目を覚ますことなく
ユキが眠った桐の箱は
重く厚い鉄の扉の中に、納められた。
黒い煙突から、ユキが空に昇っていくのを
オレは、ぼんやりと見ていた。
低い空から、
雪が舞い落ちる。
ユキが、昇っていく。
高く、遠く、
もう、二度と会えない場所へ。
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