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【4】
見上げた空は、
君に見せたいほど美しく青く澄んでいた。
今が冬だということを忘れさせるほどに。
2人で歩いた道を、
あの日から俺は1人で歩いている。
この世界の至るところに君の思い出がいて
でも、この世界のどこにも君はいなくて。
ちょっと、住みにくい・・・かな。
視界が揺らいで、立ち止まる。
自分でも気付かなかった。
俺は、泣いていた。
夢で逢えて、抱きしめても
君は、俺の腕をすり抜けて
雪のように消えてしまう。
これから先、ずっとずっと、
うんざりするほど長い時間を、君と過ごせると信じて疑わなかったのに。
君のいる日常が、当たり前に繰り返しやってくると思っていた。
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