第1章

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「ずっと待ってるからね」 「うるせえよ」 「そんなこと言わないで」 「俺のことなんかどうでもいいんだろ」 吐き捨てるように言う 「あなたは私の大切な人なのわかって、私の手を握ってちょうだいさあ」 男は言う 「できねえよ、ここ刑務所だぞ母ちゃんよ」 そう、ここはとある刑務所の面会室二人の間には透明なアクリルの仕切りが鎮座する 「あなたはちょっと道を踏み外しちゃっただけなのよ、あなたの帰りをみんな待ってるわ」 「うるせえよ、母ちゃんが俺に万引きやらせたんだろ」 「貴方の稼ぎが頼りなのよ」 「犯罪のあがりをあてにするなよ母ちゃん」 そう男は家族4人を養うために犯罪に手を染めたのだ 「まっとうな仕事につけばいいのよ」 「今更遅えよ、もう逮捕されてムショにいれられてるんだよ」 「あなたはやれば出来る子またお願いするわ」 「だめだこりゃ」
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