彼犬と日曜日の昼下がり。

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彼犬と日曜日の昼下がり。

今は9月。 秋も間近な夏の終わり。 中山家は今日も平和だ。 俺は、センター試験を前に気焦りつつ、必死に机に向かっていた。 「先輩!先輩!先輩!」 「ど!どうした!?咲夜? いつになく騒がしいな!」 俺の部屋に飛び込む様に入ってきた昨夜は、後ろから抱きついてくると、手に持ったチラシを正樹の前で開き見せてきた。 「ちょっ!?どうした! 背中にあたっ!」 「そんな事より!先輩!! 見てくださいよ!ほらっ!」 「ん? あー。デパートでイベントがあるのか。」 咲夜が見せたのは、デパートのバーゲンチラシ。 そこには、各お買い得商品の他、イベント開催のお知らせが載っている。 「はい! ここを見てくださいよ! ここを!」 咲夜が指差す箇所に書かれたゲスト欄には、東城彩音ライヴと書かれている。 「へぇー。 東城彩音が来るんだ。」 「はい!見にいきませんか?」 とても行きたそうな瞳で訴えかけてくる咲夜に一瞬考える。 〝たまには、休む事も必要か…… いやいや!もう三カ月しかないんだよな。 今は、なんとしても勉学にはげまなくては!〟 センター試験を考えると今休むわけにはいかない。 そう考えた俺は、頭を垂れた後再び勉強を始めた。 「センター試験が間近なんだ。 後、三カ月しかないんだよ…。 」
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