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「参ったな……」
放課後、ジョーと二人で市立図書館に向かう最中に事件は起きた。
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公園の中を歩いていると、遊歩道の脇に立っている南京はぜの木の下がキラリと光ったような気がした。
近寄ってみると、ペンライトらしき物が落ちている。
その銀色のボディに日光が反射して光ったのか、それとも先っぽからビームのように光を放ったのか。
すぐそばに帰宅途中らしい見知らぬ高校生の男女が何やら会話している。
その二人はペンライトには気づいていない様子だった。
「あの、すみません!これ落ちてましたよ」
ジョーが拾って男の方に手渡そうとした。
なんで男の方?二人いるんだから女の方に渡せばいいだろ?なんて思ったのは内緒。
しかし女の方はジェンダーレスかと思うくらいのイケメン。
制服がスカートだからかろうじて女だと分かったけど。
そうかジョーのやつイケメンよりどっちかってーと大人しい系の野郎に声をかけたんだろう。
本能ってやつか。
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