序 章 大罪人

3/6
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/81ページ
「いったいな~、卑怯だぞ」  紫のロングヘアー、紅い瞳、身長は146cm、魔法を警戒しているのか手枷をはめられ体の前に両手を固定され、右足首には大きな鉄球がついた足枷がはめられ地下牢へと少女は閉じ込められていた。どうやら魔力が尽きてとぼとぼ歩いていたら後ろから殴られて気絶して捕まったようだ。 「大罪人に卑怯呼ばわれされてたまるか、ウチの村から奪った金は返して貰うぞ」 「マジで?魔力の種買うお金だけでももらえない?」 「えっと‥まず解放しないぞ、城の兵士が来てお前は処刑されるんだよ」 「解放してよ、マジめんどくさい」  少女はため息をつき、目の前にいる男達を睨み付ける。少女の名前はもちろん『イルカ』である。  絹のローブ、金の腕輪、魔法のネックレス、装備は全部奪われ布の服に変わっている。周りを見渡したが近くにはないようだ。  赤いルビーがついた魔法のネックレスがあれば魔力の回復が速くなったのだが手に戻すのは難しそうだ。
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!