序 章 大罪人

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 男達の顔を見る、3日くらい前に襲った村のようだ、さっき襲った町から魔法の国に行く途中ではないはずだが、ボロい村の人間も魔法の国に用事があるのかな?  イルカは不思議そうに考えていたが、不思議だったのは村の人間である、3日前に村を襲った盗賊がなぜか村にたった1人で戻って来てのんびり歩いているのだから。  背後から飛びかかるとなんの抵抗もなく、一発でのびる少女、手枷をはめる時に気付いたが筋肉もなくすべすべで柔らかかった。 「盗賊団の1人だよな?」 「あぁ、手配書の顔だ。ふつうだな」  男達は気絶した少女を縛り上げ村に連れて帰って来て現在に至る。 「城の兵士が来るまで静かにしてろよ」  男達が地下牢から出ていくとイルカは目を閉じて集中する。装備を全て剥ぎ取られた為魔力もかなり下がっている。 「逃げるにはちょっと魔力足りないな」  逃げるには手枷と足枷を外して天井の扉を壊さなければいけない。音からして鉄製の扉で鍵もかかっているようだしかなり火力が必要である。
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