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「おい、飯だぞ」
鉄の扉が開き男がハシゴを下りてくる。イルカも豪華な食事は期待してなかったが男の手に握り飯が見えてため息をつく。
「ありえねぇよ、肉食わせろ!!」
「お前、自分の立場理解しろよ」
男は手に持った握り飯を部屋のスミに置いてイルカに歩み寄る。
「こら、握り飯持ってこいよ」
「取りに行け、少しは魔力も回復してんだろ」
「ムダな魔力使えるかバカ」
男はイルカのお腹に拳を叩き込む。イルカがたまらずしゃがみこむと顔に蹴りが飛んでくる。
「ぐはっ!!!」
「立場をわきまえろ‥‥お前は嫌われ者の犯罪者、世界のゴミだ。少しは役に立てよ」
男は気味悪い笑みを浮かべイルカをその場に押し倒す。イルカに抵抗する力がない事を理解しているようだ。
「じっとしていればネックレスを返してやるよ」
「本当か?」
イルカは男を見る、信用は出来ないがネックレスは欲しい。
「握り飯も喰わせろよ」
「あぁ、いい顔だ」
男はイルカが魔法を放たない事を確認すると衣服を引き裂く、手枷が手首に食い込みイルカの顔が歪んだが男は気にせずイルカを抱きしめる。
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