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あー、ヤりてー。
最近自分でだってシてないのに
"ちゃんとセックスしてます?"とか、なに?
殴り合いに発展しなかったのは
ここが焼肉屋だったからだと思えよ、陳内。(ぷっ、チンナイだって!ウマイじゃん、私)
私が肉が大好きで高級な肉を食っているから
血を見なくて済むんだぞ。
じゃあ、あんた自分はヤッてんのかっつーの。
物凄く霜降りの牛タンを炙って
じゃんじゃん皿に移してくれるボスは
相変わらず楽しそうだった。
この男もなんとなくムカつくのは
私がいつまでも燻っているからか。
それもこれも、ムカつく。
大好きな高級肉を喰らいまくっているのに
こんなにイライラするなんて。
「更年期かしら」
ポツリと呟いた。
「もう早い人は30超えたくらいで始まりますよ?」
陣内の眼鏡がオレンジ色の暖かな光を受けてキラリと光った。
絶句する私と、シャアシャアとやり過ごす陣内を交互に見たボスが
ぶっ、と盛大に吹き出した。
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